hanako_lifelogの日記

ライフログ。現在は文系大学院生・就活中です。

友人が亡くなった

スウェーデンに留学していた時に仲良くしてくれていた友人が亡くなった。

ポエムを書くつもりなんて全くないけど、かなりかなり落ち込んでいる。

 

本当に「いいやつ」だった。留学中コロナのこともあって引っ越して、その中で新参者の私によくしてくれて、他の友達ができるように、学部違うのにDiscordのグループに入れてくれたりもした。

 

私だったからとか女だからとかで優しくしてくれてたんじゃなくて、本当に誰にでも優しい人なんだと思う。

海岸の近くのハンバーガー屋さんに行って、家族のこととか、国のこととか、宗教のこととか文化のことについて話した。

確かこの日は天気が悪かった気がするな。

 

向こうはプログラミングとかやってるから全然専門違うのに私の研究内容にも興味をもってくれて、すごく励みになったなあ。

 

そのあと、私の友達が遊びにきてた時、一緒にピクニックをした。私が持って行ったルバーブパイを食べたのだけど、ジュースとアイスティー、しょっぱいスナックを持ってきてくれた。まだそこにきてすぐだった私のために私の友達と一緒に街を案内してくれた。彼は落ち着いたその街が本当に好きだった。

そのあとにガレットを食べて、当時の彼も一緒だったのだけど、人の好き嫌いが激しい彼も彼のことを気に入っていた。本当にみんなに好かれるタイプの人間だった。

 

また別の友人がきた時にも街を一緒に案内してくれた。城壁に一緒に登ったりして、たのしかったね。私が用事があって友人の面倒が見れなかった時、彼女と一緒に遊びに行ってくれたりした。すごくありがたかったなあ。

 

日本料理作るねって言ってたのに、一度も作ってあげられなかった。

 

いつもいつも友人と一緒にいるときばっかで申し訳なかったから、一緒にKanjanasというタイ料理屋さんに行った。そこは彼の大のお気に入りのレストランで、どうやったらこんな風に作れるのかなあといっていた。

彼は私の友達の一人が好きじゃないらしく(笑)、その人の話をしたりした。でもその人が嫌いだっていう理由も、友達が落ち込んでいる時にデリカシーのない発言をしたからとかで、本当にいつも人のことを考えてるやつだったんだよなあ。

 

この日、彼はスウェーデン人との友情がいつも悲しい形で終わってしまう、ということをこぼしていた。もっと深く仲良くなりたいのに、うまくいかない、と。そういって私の腕を掴んだので、私は彼氏がいたこともあってなんとなく気まずいなと思ったけど、今考えたら、手を握り返してあげればよかったのかもしれない。

 

そのあと、何回か図書館で一緒に勉強した。一度、彼氏とも一緒にアジア料理の食べ放題に行った。その時はすでにかなり疲れて、落ち込んでるように見えた・・・。

それが私が彼にあった最後の日。

 

9月、私が日本に帰る直前、会いたいなあって行ったんだけど、すごく忙しかったみたいで会えなかった。

だから、"Stay safe and please keep in touch"って言って、"Thank you and I'll definitely stay in touch, I've been bad at it but it's time to change! Why are you going back though? Is it because of visa problems or something else?"って返事が帰ってきて、

そのあと忙しかったりして返事が長いこと返せてなかった。

そして、正月にあけましておめでとう、返事してなくてごめん、ってメッセージをしたのだけど、連絡はなくて。

そのあと、何回かメッセージしたけど、連絡なくて、あー忙しいのかなあ。それとも私のことなんてどうでもよくなっちゃったかな、まあ、私も長いこと返事してなかったしなーくらいに思っていた。

 

そんな矢先に、彼が亡くなったと知らされて、本当にショックで、未だに実感がわかない。

 

嘘でしょ?本当にもう二度と会えないの?話せないの?

いやだ。悲しい。辛い・・・。

 

私は彼にとってそんなに近しい友人ではなかったけれど、9月から長いことメッセージを返さなかったこと、がっかりしてたかな。ごめんね。

 

本当に優しい人だった。感性も豊かで、頭が良くて、勉強にも熱心で、才能もあるんだなって思った。周りの人みんなに頼りにされてるのがよくわかった。

 

さみしいな。また会いたい。

幸せな時間を少しでも一緒に過ごせて本当にありがたいな。

今は痛みも苦しみもなくゆっくり休んでくれているといいな、でもやっぱりまた会いたいなあ。

 

もっと一緒に写真撮ったりすればよかった。みんなで撮った写真が一枚と、彼の毛深い腕が映った写真が2枚と、ガラスに映った彼の姿と、彼と一緒に食べたものの写真、しかない・・・。あと、彼の後ろ姿が一枚。

 

 

なんで亡くなったのか、自死なのかは私が断言することはできないけれど。

ビザのことでずっとずっと悩んでた。彼はレバノン出身で、家族は恋しくても帰るとやはり国にいろんな問題があるということをよく話していた。

特にコロナのせいで状況は悪くなるし、最後の手段は仕事を得ることだけど、それもすごく厳しくなっていた。

彼だけじゃなくて、私の友人の中東なんかから来ている友人はみんなスウェーデンで仕事を得るのにすごく苦労している。

みんな本当に才能もあって人間性も豊かで知的で素晴らしい人たちなのに・・・。

 

メンタルヘルスのことでもかなりもがいていて、あまりに深刻なのでセラピストに治療を拒否されるほどだった。自意識とか、過度に不安なこととか、みんなにとって重荷になってるとか、兄弟が自殺してるとか、お金のこととか。本当は、本当に素晴らしいひとでみんなに愛されてるのに・・・。

 

車が好きだったんだよね、私が車のことわからなくてあんまり答えられなかったけれど。

 

経済的に困ってることあまり知らなかったけど、もっとちゃんと知ってたらレストランじゃなくて家でご飯作ったのに・・・。

もっとなんかできたんじゃないかっていう後悔がすごい。

 

しんどいな。しんどい。

 

でもその人のぶんも私が思い出大切にして生きていかなきゃ、みたいなことなのかもな。

よくわからないけど。苦しんでいる人を前に私は本当に無力だけど、少しでも手を差し伸べられるように、強く生きなければな、と思う。